社会人教育の現場にUXを取り入れるポイント3つ

UX事業を行っていると様々な方面でUXが活用できることが見えてきます。そんな中比較的どこの企業でも行っているであろう教育でのUX観点についてみていきます。UXを取りれる方法がわからない方でもすぐに活用できる方法を紹介しています。

UX事業の業務と並行して、従業員のマナー講習やセキュリティ講習、IT技術講習などを100名以上実施してきて見えてきたUX観点とはどんなところになるでしょうか。

UXを社会人教育に取り入れた理由

教育にUXを取り入れたのは単純に、私が受ける側として改善してほしいと思ったことがあったからになります。元々受講者側であった立場や実際の受講者である社員の声を聴くことが多かったことこともあります。
UXを教育の取り入れるにあたり当たり前のことかもしれませんがポイントとなる3つをご紹介いたします。

□話し方
□体験→講習→体験
□行動理由の共有

1.話し方

長年同じカリキュラムを行っているとどうしても、淡々と説明をしがちになります。
しかし、説明を受ける人にとっては初めてです。また一人一人経験や環境などが違っていた為覚えるスピードやイメージできるできない等様々です。そのため意識しているところは、一人一人の目を見て話することを心がけます。
  
例えば、就業規則などの説明を実施時には話の節々で受講者の表情をみてわかりやすいのか、わかりにくいのか、難しいのかを見ていきます。相手がわかりにくい、難しいと感じている場合に行うのに有効なのがUXです。

【UX活用事例】

体験談に置き換えて話を行う。

大事なのは、言葉で覚える事よりもイメージができることが大事です。
部活動やサークル活動、趣味などその人にとって頑張ったことや
その人の経験に近い形で話をすることでより興味や理解を示すようになります。

プログラミング言語の学習については、部活動の野球での練習などに例え
毎日積み重ねて練習(学習)することが大事である等

その人が過去に経験したことに重ねられることがあればイメージも付きやすいため
非常に理解しやすくなります。

人数が多いとなかなかできないかもしれませんが、大事なのは一人一人と向き合うことが大事です。

2.体験→講習→体験

社会人マナー研修を教育として行いますが、一般的なマナー研修は講習からの体験してもらうことが多いですが、体験から始めることで同じ講習でも質が大きく変わります。

【UX活用事例】

体験から自身を確認し、自分に必要なものを自覚できるようにする。

電話のマナー講習において、例えば、シチュエーション(役割や状況)等の
最低限の情報だけ渡し、ご自身が考える対応を実践してもらいます。

体験をしたあと自身の対応を振り返ってもらい、講習を始めます。一度体験を得たことで、自身ができていたか振り返ることができるため、受講者自身の課題が見えるようになります。講習ではその課題の改善方法が示されるため受講者は講義を聴くだけよりより興味をもって聞くことができます。

講習後は、同じシチュエーションで再度体験してもらいます。2度目を行うことで、振り返りや振り返りをしても直せないところなどが見えてきます。理解していてもなかなかできないこともありますので自身の課題として見える化することが重要です。1度体験を実施することで、より効果が出る講習ができます。ここで大事なのは体験をすることで得られる「イメージ」と自分自身を「振り返る」ということです。

3.行動理由の共有

大手企業では、当たり前のようにある個人の目標設定ですが、中小企業によっては目標設定を実施していない企業も多くあります。個人目標を会社が決定していたこと、目標設定を行ったことがあまりない方にとって目標を決めるのは非常に難しいのです。そのため目標設定の意味や理由等、UXを活用する上で大事な共有することが必要になります。

 【UX活用事例】

なぜ〇〇するのかを共有する。

例えば目標を設定する上で、大事なことは自身が目標を決めたという経験です。そのためには、目標設定の意味としてなぜ設定するのか。自身が目標を達成することで何を得ることができるのか。目標を達成することでなにがあるのか。具体的な方法としてどんなことをすればいいのか等悩みはあるかと思います。アドバイス等も大事ですが、自身で考え調べることが大事です。一人一人と向き合うことが必要になります。

【まとめ】

UXデザインにあまりなじみがない方にとってはUIだけに注目されがちなUXですが、システムやサービスにもUXは利用できます。今回は教育というデザインイメージとはあまり関係があるように思われにくい業界のUXを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

様々な市場に合わせたUXが存在するため、WEBやアプリケーションだけではなく商品・サービス・システムで人が利用するありとあらゆるモノやコトでUXを取りいれることができます。

株式会社エスペーロUSER UX事業部