デジタルヘルス学会学術大会

12月3日に行われた、第四回デジタルヘルス学会の病院ウェブサイトレビューに参加してきました。
今回はその内容について、まとめて行きたいと思います。

デジタルヘルス学会とは

デジタルハリウッド大学大学院のデジタルヘルスラボが主催する分科会で、「デジタルヘルス」領域で医療・健康を革新していきたい方が集まる場になります。

第三回まではオフラインで行われていた会だったのですが、今回はこんなご時世ですので、オンラインで行われることになったようです。

第四回目の登壇者の情報など、より詳細の情報につきましてはこちらの記事を参照してください。

病院ウェブサイトレビュー@第4回デジタルヘルス学会学術大会~病院/クリニックにおけるオウンドメディアコミュニケーションとは~

※補足:そもそもデジタルヘルスとは?
デジタルヘルスとはデジタルを活用したヘルスケアのことで、デジタル技術を駆使した医療に関すること全般を差します。

今回の流れ

医療関係のホームページをニューノーマルとしてサイトを一新し、病院のもつ特色や魅力を伝えることを伝えることがテーマでした。

今回はデジタルヘルスとして病院のWEBサイトレビューを、WEB・UX・医療関係の各専門家がレビューするため、異なる視点で改善提案がされる内容でした。

そのためWEBやUXの専門家をお呼びして全員に同じサイトをレビューしてもらうという企画でした。

①自己紹介

②5分でサイトサイトレビュー

  • サイト提供者からの自サイトの説明
  • 登壇者からのサイトについての質問

③5分間は座長の講談

ヘルスケアにおけるWEBマーケティングについてのお話

  1. デュアルファネルについて
  2. UXとは何か
  3. いい事業者の見つけ方

④ 4人のレビュー

⑤質問タイム

これを3サイト分繰り返し

⑥まとめ

4人(参加者)の感想

座長のまとめ

以上の流れで進行が進んでいました。

それぞれの特徴

1つのサイトのレビューでも、デザイナー、UI/UXデザイナー、医療従事者視、それぞれのタッチポイントが違い、調査に使うツールやレビューの仕方がまるで違うことが面白く思いました。

・デザイナー 遠藤 貴絵 ( design farm )

デザイナー目線からならではのビジュアル面のレビューをされていて、画像の選定の仕方やビジュアルデザインについて、いいところを褒めた上で問題点を上げる、厳しくも優しくレビューが印象的で、具体的な参考サイトを紹介しつつ的確な指摘をされていました。

・WEBプランナー UI/UXデザイナー 天白 匠海 ( セガエックスディー )

ページの速度をチェックや、ホワイトボードツールなどのW E Bツールを利用したレビューをされており、全体的にデジタル利用に明るい印象が強かったです。レビュー内容はモバイルでの細かいUI周りのレビューを中心にされていて、基本に沿ったユーザビリティの添削の仕方でした。

・UXデザイナー メディア 妹尾 健史 ( エスぺーロノヴァ )

ユーザビリティの観点から、実際のユーザーの行動を考えた上でのレビューを中心にされていて、UXデザイナーとしての見方でUIやデザインの指摘が印象的でした。ボタン一つに対しても、ユーザーがそれ一つに対して何を考えるのか、そのために何が必要なのかという話をされていました。

・医者 森 維久郎 ( 赤羽もり内科・腎臓内科 )

基本的なUIやデザインのことに対するレビューはもちろんのこと、ご自身で病院のサイトを運用しているということからか、コンテンツ内容についての意見が印象的でした。具体的に自分たちの持っている強みを活かすサイト作りを提案されていて、そのヒントも医療従事者ならではの知見に溢れるものでした。

まとめ

新型コロナの到来により、今までの生活様式が代わったことにより、一層デジタル領域に求められることが増えてきました。そのため、デジタルヘルスを始め様々なDX(デジタルトランスメーション)に注目が集まってきています。

そして、DXを成功させるための鍵として様々な状況でUX(ユーザーエクスペリエンス)が求められることが多くなってきています。今回のレビューを通して思ったことは、WEBサイトから実際の病院に至るまでの工程にUXデザインを取り入れることで、より病院に対して愛着を持っていただくことができそうだと思いました。

最終的にWEBサイトを使うのはユーザーですので、ユーザーがサイトを利用して抱く感情までを考えて、WEBデザインを決めてく必要があります。しかし、それだけを考えてばかりでも、今度はデザイン面や使い勝手の部分が疎かになってしまいます。

UXを考える上でも、デザインやUIについての専門家と一緒になって取り組むことにより、使いやすく、それでいてデザイン性も優れたWEBサイトが出来上がり、その結果UXデザイナーが意図したユーザー体験をユーザーに届けることができるのだと考えました。

デジタルヘルス学会の分科会は、12月20日まで毎日夜20時から開催していますので、ご興味のあるセッションがあれば、参加してはいかがでしょうか?

また、それに伴いUXについてのご相談をお考えの方は、ぜひUXメディア迄お問い合わせください。

第4回デジタルヘルス学会大会概要